中国が起源で、日本で独自に発展した「漢方医学」で使われるくすりのことです。
漢方薬は「生薬」を複数組み合わせて作られています。「生薬」とは、植物の葉・茎・根などや鉱物、動物などの薬効となる部分を加工(切る、乾燥する、蒸すなど)したものです。
漢方薬は、漢方医学の考えに基づき、複数の生薬を定められた量で組み合わせたくすりです。
例えば、「葛根湯(かっこんとう)」は7種類の生薬から構成されています。
「葛根(カッコン)」:クズ(マメ科) の周皮を除いた根を乾燥したもの
「大棗(タイソウ)」:ナツメ (クロウメモドキ科) の果実を乾燥したもの
「麻黄(マオウ)」:マオウ科マオウの地上茎
主要成分はエフェドリン(市販の風邪薬にも含まれている)
「芍薬(シャクヤク)」:シャクヤク(ボタン科) の根を乾燥したもの
「桂皮(ケイヒ)」:クスノキ科桂の樹皮又は周皮の一部を除いたもの、シナモンの香り
「生姜(ショウキョウ)」:ショウガ(ショウガ科) の根茎を乾燥したもの
「甘草(カンゾウ)」:ショ糖のおよそ150倍の甘味を有するといわれている文字どおりの「甘い草」
西洋薬の多くは一剤に一つの成分ですが、漢方薬は複数の生薬が組み合わさっているため、様々な症状があっても一つの漢方薬で対応出来ることがあります。
自分の症状にあった漢方薬を見つけるために、漢方に詳しい医師に相談してみてはいかがでしょう。