こんにちは、放射線科です。
「息を吸って~、止めてくださ~い。」
みなさん、一度は耳にしたことのある掛け声ではないでしょうか?
そうです。胸部レントゲン写真を撮影するときによく聞く掛け声です。
今回は息を吸って止める理由を実際の写真も交えて説明していきます。
肺は横隔膜や筋肉の動きにより空気を吸ったり吐いたりしています。
吸うときは肋骨間の筋肉を伸ばして肺を広げ、横隔膜を縮めて肺を下に引っ張ります。
逆に動かすことで空気を吐き出すことができるのです。
2枚の胸部レントゲン写真があります。
黒く写っているところが肺になります。
比べると肺の大きさがかなり違いますね。
実は2枚の写真、同一人物なんです。
(左)息を吸った肺 (右)息を吐いた肺
同じ胸部レントゲン写真でも呼吸だけで、こんなに変わります。
このように、しっかりと息を吸うことにより肺が膨らみ見える範囲が広くなり
息を止めることでブレのないハッキリとした写真が撮影できます。
息苦しいときもあるかと思いますがご協力よろしくお願いします。