認知症のリハビリのひとつに作業療法があります。
今回は「認知症と作業療法」をテーマにお話させていただきます。
作業療法は、その方の「人柄」や「生活史」から、その方にとって意味のある作業を見つけ、それを用いてリハビリを行います。
あるケースを紹介します。
認知症と診断され何事にも意欲を無くされていたA子さん。施設入所中は何をするにも興味が持てずふさぎ込んでいました。
A子さんは、もともときっちりとした性格で編み物がお好きな方でした。子どものセーターを編んだり、近所の方に配ったりされていました。
作業療法では、他の方と一緒に編み物を行う機会を定期的に設けました。
その中で他の参加者に教えたり、プレゼントする機会を作ることで、自然とコミュニケーションが増え笑顔も増えていきました。
このように作業療法は「作業」や周りの「環境」をうまく用いて認知症の方々の笑顔や意欲を引き出せるよう支援しています。