放射線科の検査はX線を使用する検査がほとんどですが、
検査での被ばくについて考えたり、こんなに撮影して大丈夫なの?
と気になったことが皆さん一度はあるのではないでしょうか。
検診や外来受診時などよく撮影される胸部レントゲンの線量は、0.02~0.10mSv(平均0.06mSv)(ミリシーベルト)程度です。
手や膝部、歯科での撮影などは、もっと少ない線量になります。
それではこの数値を代表的な他の放射線量と比較をしてみましょう。
胸部レントゲンの線量は多目に見積もって、0.10mSvという値になります。
まず、「成田~ニューヨークの往復で航空機に乗った時」に人体が受ける放射線量は、
概ね0.19mSv前後と言われています。宇宙から降り注ぐ放射線の影響を受けるためです。
「胸部X線撮影」と「航空機に乗っている時」とでは、ほぼ同等な値か、
場合によっては少しだけX線撮影の方が少ない放射線線量であることが分かります。
意外に思われるかもしれませんが、それだけ少ない線量で胸部レントゲン撮影は行われています。
また私たちは地球上で生活しているだけで、知らないうちに放射線を浴びています。
日本国内での平均では、自然界から年間2.1mSvの「自然放射線」を受けているとされます。
自然放射線は、宇宙から降り注ぐものや、地面から出ているものなど多種にわたり、
なかには、普段飲食している食物に含まれるものもあります。
体に影響の出る量の放射線は病院では使用していませんので、
今後も安心してX線検査を受けて下さいね!!