こんにちは。理学療法士の竹田雄世です。当院に勤務して12年目になります。
綺麗な海と山、美味しい食べ物がある淡路島が大好きです。趣味はギター演奏と読書です。
今回は私が、「私と大学院」というタイトルで、このブログを担当することになりました。
よろしくお願いします。
長い間、理学療法の臨床に携わる中で、私には大学院で研究をしてみたいという想いがありましたが、年齢・経済・環境的な理由から大学院への進学を諦めていました。
しかしある日、調べ物をしているときに、放送大学大学院(通信制)では理学療法士も多数学び、その後素晴らしい研究成果をあげている人もいることを知りました。
発奮した私は、すぐにこの大学院への入学を決意し、2016年より通信教育を受け始め、2021年に修士課程を修了しました。
大学院では「マッサージの強さによって、筋肉の柔らかさがどのように変化するのか」を調査しました。
一般的にマッサージは「強く揉んでもらう」方が効果があると思われがちですが、「本当にそうなのだろうか?」と疑問に思い、この研究に取り組みました。
研究では、当院のリハビリスタッフの脛の外側にある筋肉(前脛骨筋)に対して、4通りの強さでマッサージ(圧迫)をし、その前後で筋肉の柔らかさを測定しました。
その結果、最も弱い強さ(2kg)の圧迫でも十分に筋肉が柔らかくなることが分かりました。私自身、この結果に少々驚きました。
マッサージには、筋肉を柔らかくすること以外にも痛みを緩和したり、血液の循環を改善したりする効果があることは分かっています。
しかし、より適切で効果的な治療を臨床で実施するためには、もっと基礎的な研究を積み重ねていく必要があると感じています。
今後も大学院で学んだ経験を活かし、研究の成果を臨床に繋げていけるように頑張りたいと思っています。
最後になりましたが、大学院で研究した内容の一部が「理学療法科学」という専門雑誌に掲載されています。
大学院で研究指導をして頂いた先生と一緒に執筆した論文です。
こちら(https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/37/4/37_433/_article/-char/ja)から無料で読むことができます。
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