寒い季節になると「使い捨てカイロ」が必需品になります。
「カイロ」が温かくなる仕組みをご存知でしょうか?
鉄は水に濡れたまま放っておくと、表面が赤茶色になってだんだんと錆びてきます。
これは、鉄の「酸化」という化学反応です。
化学反応式では、
Fe(鉄)+ 3/4O2(酸素) + 3/2H2O(水) → Fe(OH)3(酸化鉄) + 熱エネルギー(温かくなる) となります。
鉄は空気中の酸素と反応して酸化鉄(錆)になります。この反応をするときに熱が発生しています。この熱を活用したのが、使い捨てカイロです。
身の回りにある錆びた鉄を触っても熱くないのは、鉄が錆びる酸化反応がゆっくり進んでいるためと、外気で冷やされるために熱くなっていることには気付きません。
使い捨てカイロの中身は、「鉄粉」「水」「保水剤」「活性炭」「塩」です。
酸化させるためには「酸素」が必要なので、空気を通す不織布のようなものに入っています。
「鉄粉」は酸化反応をさせる素になるもので、反応を早くさせるために粉になっています。
「水」「塩」も鉄粉が錆びる速度を早めます。
「活性炭」はたくさん隙間があり空気を貯めることができ、鉄粉に酸素を与えます。
「保水剤」は水を隙間に蓄えて、鉄粉に少しずつ水分を与えます。
これを混ぜ合わせると温かくなって、使い捨てカイロになります。